森ビルは今秋、都内初となる高さ300メートルを上回る超高層ビル「麻布台ヒルズ 森JPタワー」を開業する。同社によると、高さは東京タワー(333メートル)に迫る330メートルで、国内で最も高いビルとなる。
国内初の超高層ビルは1968年に開業した「霞が関ビルディング」(千代田区、147メートル)とされる。74年には「新宿住友ビル」(新宿区、211メートル)が初の200メートル超を達成し、その後も「都庁第一本庁舎」(新宿区、243メートル)など国内で最も高いビルの座をけん引してきたのは都内のビルだった。
93年にランドマークタワー(横浜市、296メートル)、2014年にあべのハルカス(大阪市、300メートル)とトップを奪われたが、「麻布台ヒルズ 森JPタワー」が完成したことで都内の超高層ビルが30年ぶりに全国首位の座を取り戻した。
「麻布台ヒルズ 森JPタワー」は地上64階地下5階建てで、延べ床面積は約46万1770平方メートル。健康診断や人間ドックに対応する医療施設や、都内有数の規模を誇るインターナショナルスクールなど多彩な施設を併設する。
民間シンクタンク「森記念財団」の「世界の都市総合力ランキング」で、東京はロンドン、ニューヨークに続く3位だが、経済、文化・交流、居住、交通・アクセスの4分野で順位は低下した。24年に夏季五輪を控えているパリが肉薄しており、森ビルの担当者は「高さが大きくなったのは外国人に選んでもらえる居住環境を意識した結果。今後も国際競争を勝ち抜いていける都市開発に励みたい」と意気込んでいる。
都内ではこのほか、三菱地所が27年度、東京タワーの高さを上回る超高層ビル「トーチタワー」(高さ390メートル)を東京駅前に建設することを計画している。(山口登史)
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