日本ハムの4番野村佑希内野手（22）が西武先発の高橋から3安打した。各打席いずれも打てるボールは1球しかこなかった。2回の第1打席は初球の甘いストレートをしっかりと仕留めた。4回の第2打席は完璧な追い込まれ方をされたが、カウント1－2から最後の甘いフォークに反応した。6回の値千金のタイムリーも勝負避けられるか、より厳しいゾーンを攻められるかという状況で、2球目をはじき返した。あの場面で見逃すとおそらくもう甘いボールはこなかっただろう。

相手エースが投げきったボールを打ち返すことはなかなか難しい。その中で甘いボールをいかに仕留めるか。あらためて甘いボールに対応するとやはりヒットにつながるということ。野村の打撃の特長として無駄な動きがなく、バットがトップから最短で出るので、他の打者より失投を仕留める能力が高い。野村のバッティングの特長が出た試合だった。

リリーフ陣では石川直が一人必殺で9回に山川を討ち取って交代した。石川直といえばストレートとフォーク。その2種類だけだとやはり厳しいが、今季はカーブの使用頻度が上がっている。それもしっかり腕を振って投げているので相手打者は反応しにくい。この日の山川に対してもストライクは全部カーブ。信頼度の高い球種になっている。相手打者もカーブを頭の中に入れておく必要が出てきた。そうなると抑える形も増えてくる。カーブという球種を覚えたことで投球の幅が広がった。（日刊スポーツ評論家）

日本ハム対西武　4回裏日本ハム無死、野村は中前打を放つ（撮影・佐藤翔太）
日本ハム対西武　4回裏日本ハム無死、野村は中前打を放つ（撮影・佐藤翔太）
日本ハム対西武　「Jポーズ」で記念撮影に応じる日本ハム野村（撮影・佐藤翔太）
日本ハム対西武　「Jポーズ」で記念撮影に応じる日本ハム野村（撮影・佐藤翔太）