記者が駐在する米ワシントンには政府や議会の職員に加え、研究機関などで忙しく働く人々が集まっている。通勤途中に見かける大型マンションでは、早朝からジム施設で若い人々が体を鍛えている。知り合いの日本人記者は、主要テレビ局の有名な記者がホワイトハウスの近くでジョギングに励んでいるのを見たという。
議会周辺を歩いていても、スラッとした若い人たちが多い印象で、洋服もきれいに着こなしている。激務をこなす中でも健康や体形の維持には抜かりない「意識の高い」人々にいつも感服させられる。
ただ気になるのは、そんな彼らも、公共に対する意識となると少し様子が違うことだ。
ワシントンでは犬を飼う人が多く、マンションの賃貸契約にはペット料金の項目がある。中心部でも犬と散歩している人を見ない日はないが、コンクリートの歩道やビルの壁付近で、犬の排泄(はいせつ)物を処理せずに立ち去る若い世代の人を多く見かけるのだ。
知人の政治学者は「生き方に対する意識は高いが、社会や公共に関する配慮が薄いのかもしれない」と話す。仕事でストレスを抱える中、困る相手が見えない事柄では意識が下がるのだろうか。この学者は社会が利己的になることを懸念していた。(坂本一之)
【ポトマック通信】「意識高い」系なのに - 産経ニュース
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