ゴールドマン・サックス証券は日本企業の資本効率に関する議論において、外国人投資家が最も高い関心を寄せているのが株式持ち合い問題だと指摘した。
ブルース・カーク氏らは同証券が最近開催した米国・欧州グローバルツアーでは、円の反発の兆しに伴い、日本株に対する関心が高まりつつある様子がうかがわれたと２日付のストラテジーリポートで記述した。投資家の質問は、日本銀行が政策を見直す可能性やドル・円相場の予想などマクロ関連の話題に偏る傾向があったという。
半面、コーポレート・ガバナンスや株主還元の向上といったテーマ的な分野の注目度も高かったとカーク氏らは指摘した。日本に戻って対面で会社訪問を行う外国人投資家も大幅に増えており、日本株への関心の高まりが海外からの資金流入増という形で具体化し始める可能性があるという。
資本効率に関して外国人投資家の関心が高いのは株式持ち合い問題。純資産に対する政策保有株の比率が高い企業では、経営陣の株主総会での承認率が低下し、経営陣にとって株式持ち合いの削減圧力が高まっていると分析した。
持ち合いを減らして得た資金を増配や自社株買いに充てることは、日本企業の効率性と合理性の向上、株主フレンドリーな体制に向けた大きな一歩となるといい、日本株の価値は「日常の中に潜む」との見解を示した。
海外勢は日本株の株式持ち合い問題に高い関心－ゴールドマン - ブルームバーグ
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