ミツバチを飼育し、蜂蜜の採取や加工・販売を手がける市立札幌大通高(札幌市中央区)の「ミツバチプロジェクト」が本年度、10年の節目を迎えました。昨年末には養蜂に関する学生の大会で上位入賞を果たすなど、学校ぐるみでの取り組みや香り高い蜂蜜が評価されています。ミツバチを通して自然との共生を学ぶだけでなく、生徒同士の交流や社会と接点を持つことで、中学時代に不登校などに悩んだ生徒が自信を取り戻すことにもつながっています。(報道センター 久保耕平)
札幌大通高のミツバチプロジェクトは、昨年12月にオンラインで開かれた「全国学生養蜂サミット」(実行委主催)で、大学を含む参加16校の中で2位に入った。「授業などの学びと、養蜂をベースにした活動を結びつけて学校全体で取り組んでいる」と評価された。この10年で蜂蜜のファンもじわじわと増加した。本年度に採取した蜂蜜は286キロで、札幌市内のイベントなどでの販売分は既に完売しているほどの人気だ。
■科目横断、課外活動でも
プロジェクトは2012年、工芸科の島田正敏教諭らの発案で始まった。環境の変化に敏感なミツバチを飼育することで、周囲の動植物や季節の移ろいなどへの生徒の関心を高めることが狙い。
札幌市中心部にありながら、北大植物園に隣接するなど、ハチが蜜を集めやすい立地を生かした取り組みだ。ハチの飼育数は2万4千匹から初め、今季は多い時で約10万匹。蜂蜜の採取量も安定し、年間250~300キロを確保する。
生徒は授業や部活動などさまざまな形でプロジェクトに関わる。
工芸の授業では、木材を加工してハチの巣箱を作る。総合実践の授業では毎年秋に開かれる「さっぽろオータムフェスト」に出店し、蜂蜜を販売する。売り上げが翌年度の活動資金になる。
課外活動では、生物部がハチの健康状態などを観察する「内検」を担当。学校の広報を生徒が担うメディア局は内検に同行取材し、ホームページなどで発する。
■自信回復に一役、受賞も
同校によると、ミツバチプロジェクトは学校生活に幅広い効果をもたらしている。...
<デジタル発>札幌大通高「ミツバチプロジェクト」10年 香り高い蜂蜜にファン 生徒の成長も促す:北海道新聞 ... - 北海道新聞
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