シンガポールとチューリヒは今年、ニューヨークを抑え、世界で最も生活費の高い都市となった。エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の最新調査で分かった。
EIUの2023年版「ワールドワイド・コスト・オブ・リビング」リポートによると、シンガポールが番付トップを維持した背景には、とてつもなく高い自動車所有コストとアルコール飲料の値段の高さ、食料品値上がりがある。昨年はシンガポールとニューヨークが同率1位だった。
一方、東京と大阪は円安が響き、それぞれ60位と70位に順位を大きく落とした。中国の都市も順位低下が目立った。新型コロナウイルス禍後の回復の遅れや消費者需要の低迷が影響している。

シンガポールのクラーク・キー地区のバー
Photographer: Ore Huiying/Bloomberg
チューリヒは昨年の6位から同率首位に急浮上。強いスイス・フランに加え、食料品・家庭用品価格や娯楽費の高さが要因だ。ジュネーブはニューヨークと並び3位。香港は5位だった。
世界の物価はこの1年間に現地通貨建てで平均7.4%上昇と、昨年の8.1%から伸びがやや鈍化している。
EIUの生活費調査責任者、ウパサナ・ダット氏は「2021年から22年にかけて物価上昇をもたらした供給サイドのショックは中国が22年後半にコロナ関連規制を解除して以来落ち着き、22年2月のロシアによるウクライナ侵攻後に見られたエネルギー価格高騰も緩和された。上振れリスクはあるものの、24年にはインフレがさらに減速し、世界的に物価高が和らぐと予想している」と分析した。
調査は8月14日-9月11日に実施され、世界173都市の個別項目400余りの価格を比較した。

チューリヒのショッピング街
Photographer: Stefan Wermuth/Bloomberg
世界で生活費が最も高い10都市は以下の通り
1位 シンガポール
1位 チューリヒ
3位 ジュネーブ
3位 ニューヨーク
5位 香港
6位 ロサンゼルス
7位 パリ
8位 コペンハーゲン
8位 テルアビブ
10位 サンフランシスコ
原題: Singapore, Zurich Topple New York as World’s Costliest Cities(抜粋)
最も生活費高い都市はシンガポールとチューリヒ-東京と大阪は急低下 - ブルームバーグ
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