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Tuesday, November 7, 2023

焦点:政策評価高いが不人気、バイデン氏再選の鍵はトランプ氏か - ロイター (Reuters Japan)

焦点:政策評価高いが不人気、バイデン氏再選の鍵はトランプ氏か

 11月7日、米東部の都市フィラデルフィア郊外に住むアンドレア・シングマスターさん(50)は、バイデン大統領に感謝している。ホワイトハウスで6日撮影(2023年 ロイター/Kevin Lamarque)

[フィラデルフィア 7日 ロイター] - 米東部の都市フィラデルフィア郊外に住むアンドレア・シングマスターさん(50)は、バイデン大統領に感謝している。バイデン政権のおかげで汚かった近所の町並みは整備されたし、メディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)の医薬品値下げによって、家族の関節炎やクローン病の治療代が節約できたからだ。

それでもシングマスターさんは、今月で81歳になったバイデン氏が再選を目指すことは歓迎していない。昔からの民主党員で、2020年の大統領選でもバイデン氏に投票した彼女だが、来年の大統領選では「新顔」が米国政治の構図をがらりと変えてほしいと思っている。

それは現時点では民主党の泡沫候補と目されるディーン・フィリップ氏でも、野党共和党の予備選でトランプ前大統領を倒せる候補であっても構わない。シングマスターさんは「私はジョー・バイデン氏が大好きで、彼は偉大なことも明らかだが、もう老人だ。(投票の)選択肢がないのは本当に苛立たしい」と話す。

バイデン氏の政策に対する高い支持と、その政策を推進する本人の不人気という落差は、来年の選挙に向けて民主党にとってはまさに大きな懸念要素になっている。

実際、バイデン氏が成し遂げてきたのは、連邦政府に対するメディケアの薬価引き下げ交渉権付与や、インシュリン価格の上限設定、インフラ投資促進、気候変動対応などで、いずれも有権者の大多数の賛同を集めてきた。

バイデン氏はこれらの政策パッケージを「バイデノミクス」と名付け、労働者層への再投資とエネルギー、医療などのコスト抑制を目指す姿勢を打ち出した。同氏自身や政権幹部らはこの夏も米国各地を遊説し、バイデノミクスの売り込みと大統領再選への支持を訴えて回った。

ところが、その成果はほとんど見られない。ロイター/イプソスの最新調査によると、バイデン氏の支持率は40%近辺と就任以来の最低圏にとどまっており、有権者が食品やエネルギーの値段の高さに不満を持っていることもあって、バイデン氏の経済運営に関する評価も依然として芳しくない。

こうした調査結果からは、バイデン氏の不人気は根が深いことがうかがえる。

民主党の政治ストラテジスト、ジェームズ・カービル氏は「世論調査を見る限り、大多数の有権者が大統領は高齢過ぎると考えているということだけが読み取れる。彼らが製造業などの雇用増加にまで目を向けることができているのかは分からないし、今のところは目を向けていない」と述べた。

バイデン氏にとって1つの救いは、共和党候補として大統領選本選の相手となりそうなトランプ前大統領(77)もまた人気がないことだ。

9月のロイター/イプソス調査では、好きでないと答えた割合はバイデン氏が約57%、トランプ氏も約59%だった。

こうなると両陣営ともに今後は、自陣候補に対する有権者への熱狂をかき立てるよりも、相手候補の印象を悪くして投票させないようにする「ネガティブキャンペーン」に走る確率が高まる。

ペンシルベニア州の郊外地域で最も重要な選挙区とされるモンゴメリー郡の民主党委員長を最近辞任したばかりのジョセフ・フォスター氏は、何人もの民主党員からバイデン氏について「高齢すぎる」あるいは「鋭さに欠ける」といった声が寄せられていることに悩んでいる。本来ならばバイデン氏の実績をたたえるべき局面で、理解に苦しむという。

<トランプ氏の脅威利>

一部の民主党員はバイデン氏の陣営に、同氏本人やバイデノミクスに焦点を当てるよりも、トランプ氏が持つ危険性を訴える方向にさっさと方向転換すべきと具申している。

ロイターが取材した十人以上の民主党関係者の間でも、バイデン氏再選の可能性を最大にする方法はトランプ氏の脅威を利用し、有権者を動かすことだとの見方が大半を占めた。

ただ、バイデン氏の側近らは足元の世論調査を重視せず、トランプ氏に対するネガティブキャンペーンにも積極的ではない。本選はまだ1年先であり、今後の予備選などを経て投票先がバイデン氏かトランプ氏かの二択に絞られれば、トランプ氏再選が結局心配になった有権者がバイデン氏を選ぶと自信を見せている。

冒頭に登場したシングマスターさんも、バイデン氏対トランプ氏という20年の選挙の再現になれば、やはりバイデン氏に票を入れると明かした。

とはいえ、選挙結果は投票率に左右される公算も大きい以上、両陣営とも有権者の盛り上がりの乏しさは無視できない。

バイデン氏陣営が先週記したメモには、同氏が有権者に「仕事の総仕上げ」をさせてほしいと呼びかけ、人工妊娠中絶の権利擁護などをアピールするとともに、トランプ氏を国民から浮いた存在と批判する戦略がつづられていた。

陣営幹部は「われわれの選挙戦序盤分析では、仕事の総仕上げをさせてという大統領のメッセージは依然としてわれわれの支持層を動員し、態度未定の有権者を説得する決め手の一つになっている」と説明する。

ハリス副大統領は最近の選挙資金を募る集会で「われわれはたくさんの良いことを手に入れた。われわれが抱える課題の1つは、その良いことを誰がもたらしたのかを全ての人々に周知させることだ」と述べた。

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