欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は、ECBは6月の次回政策決定会合で利下げを開始する可能性が高いと述べた。
予想外のショックがない限り、ECBは来年までにインフレ率を現在の2.4%から目標の2%まで引き下げることに引き続きコミットしていると、ビルロワドガロー氏が15日、RTLラジオとのインタビューで語った。
「われわれは十分な自信があるので、恐らく6月初旬の政策決定会合で利下げに踏み切るだろう」と同氏は述べた。
ビルロワドガロー氏の発言はコンセンサスを反映している。ただ、一部のタカ派メンバーは6月に利下げに踏み切った後の追加利下げには一段の慎重さを呼び掛けている。ユーロ圏の持続的な賃金上昇と、中東情勢に起因するエネルギー市場の不確実性が背景にある。ユーロ圏経済の予想以上の成長も、政策緩和の緊急性を低下させる可能性がある。
他のECB当局者も15日、6月の利下げ開始を支持した。
フィンランド中銀のレーン総裁はヘルシンキで「4月の会合でECBは6月の利下げについて条件付きのシグナルを発した」と述べ「インフレ率が持続的に目標に近づいているという自信が引き続き深まれば、金融政策による景気抑制の度合いを減らすことができる」と続けた。
エストニア中銀のミュラー総裁もタリンで発言し、6月利下げに支持を表明。ただ、その後については慎重な対応を促した。
「あまり具体的にならず、政策委員会メンバーがこれまで発してきた全般的なメッセージを繰り返すのがよいと考える。つまり、将来の景気動向と、インフレ指標が一貫して2%に近づいているかどうか次第だということだ」と語った。
ビルロワドガロー氏は、借り入れコストの低下が投資を促進し、インフレの鈍化が個人消費を下支えするため、2025年には景気がさらに上向くとの見通しを示した。
「インフレ率の低下に助けられ、来年はさらに回復すると予想している」と述べ、「われわれが回避した不況と、これから訪れる回復との間に、今日の回復力がある。つまり、フランス経済は比較的堅調だ」と付け加えた。
原題: ECB Is Very Likely to Start Rate Cuts in June, Villeroy Says (1)、 ECB Is Very Likely to Start Cutting Rates in June, Villeroy Says(抜粋)
(レーン総裁とミュラー総裁の発言を追加します)
ECB、6月に利下げを開始する可能性極めて高い-フランス中銀総裁 - ブルームバーグ
Read More
No comments:
Post a Comment