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Thursday, December 16, 2021

【スーパーGT】ホンダ佐伯LPL、NSX-GTが見せた高い信頼性に満足も「来季はもっと強いクルマを」 - Motorsport.com 日本

 2021年のスーパーGTは、36号車au TOM'S GR Supraの関口雄飛、坪井翔組が最終戦富士で劇的な逆転王座を勝ち取り、閉幕となった。ランキング上位を占めて最終戦に臨んだホンダ勢だったが、最終的に無冠に終わった。

 ポイントリーダーの山本尚貴を擁する1号車STANLEY NSX-GTは、GT300クラスの車両との接触で戦線離脱。8号車ARTA NSX-GTはピット作業中のハプニングで順位を落とし、後方からの追い上げを目指した17号車Astemo NSX-GTも、接触により早々にリタイアしてしまった。こういったアクシデントも重なり、結果的にはスープラ勢のトップ5独占を許す格好となってしまった。

 ホンダの佐伯昌浩ラージ・プロジェクトリーダー(LPL)は、レース後のインタビューで次のようにコメントした。

「1年間、NSX-GTの応援ありがとうございました。チャンピオンを獲るためのレースを淡々とこなしていた1号車でしたが、残念ながら避けようのないアクシデントでチャンピオンの権利を失うこととなってしまいました。8号車もラップタイムは十分速かったので、結果論ではありますが、ピットでのトラブルがなければ3位争いができたのではないかと思っております」

「今回はランキング上位を独占した状態で乗り込んだわけですが、残念な結果に終わってしまいました。来年に向けてもっと強いクルマに仕上げていきます」

 ホンダ陣営は今季、トヨタ・スープラ勢や日産・GT-R勢に対し、シーズン前半は燃費の良さ、シーズン後半はエンジンのドライバビリティの良さなどを活かして上位に食い込んだ。また佐伯LPLは、シーズンを通して高い信頼性を見せられたことも、ランキング上位を占めて最終戦に臨めた要因だとした。

「今シーズンに関しては、ホイールナットの緩み(注:第6戦オートポリスで、16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTのホイールが外れるトラブルが発生)などはありましたが、それ以外はハードウェアの面で大きなトラブルが出ていなかったと思います」

「その結果、ランキング上位を独占して最終戦に乗り込めたと思うので、信頼性という面ではしっかり仕上がったクルマだったと思っています」

 また佐伯LPLは、全車ノーウエイトという条件の中で、最高速の速いスープラが得意とする富士に乗り込み、1号車をフロントロウに送り込めた点もポジティブであったと総括。「我々のやってきたことは間違っていなかったと思います」と語った。

 同様に車両開発を率いる往西友宏氏も、「スープラ勢としっかりトップ争いができる程ではなかった点を考えると、まだまだ改善の余地があります。しかし富士スピードウェイでこのくらいやりあえる力をつけられたことはポジティブに捉え、来年のクルマの味付けをしていきたいです」と手応えを口にした。

 来季もホンダ、トヨタ、日産の3メーカーによる激しい開発競争が予想されるGT500。ホンダ、トヨタは現行車両の強み、弱みの分析を行ない、より良いマシンづくりを目指す中、そこに日産はGT-Rに代わる新型車両を投入してくる。戦いはさらに混沌としたものになりそうだ。

 
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