2022年07月13日18時26分
安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃され死亡した事件で、無職山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=が使った手製銃は、射程が100メートル以上あるとみられることが13日、分かった。100メートル近く離れた建物の外壁に弾丸がめり込むほどの威力があり、奈良県警は高い殺傷能力があったとみて詳しく調べている。
「宗教団体施設で試射した」 容疑者の車から穴開いた板―安倍元首相銃撃・奈良県警
山上容疑者は、金属パイプ2本をテープで束ねた構造の手製銃を安倍氏に向けて2回発砲。一度の発射で複数の金属球を飛ばす散弾銃のような形で、少なくとも2個が命中したとされる。
県警によると、13日の現場検証で、発砲した場所の北約90メートルにある立体駐車場の外壁に弾痕とみられる穴が3カ所見つかった。それぞれ地面からの高さが4、5、8メートルで、ほぼ縦一列に並んでいた。
穴の直径と深さは1センチ程度で、ほぼ同じ大きさの金属球が埋まっているのも確認できた。穴の位置や壁の損傷状況を考慮すると、手製銃の射程は100メートルを超えていた可能性が高い。発砲場所の北約20メートルに止めてあった選挙カーの看板にも穴が開いていたが、同じ射線上に位置していた。
銃器に詳しい専門家は「弾丸はかなりの大きさがあり、威力を残したまま90メートルも飛んだことを考えると、十分な殺傷能力があった」と指摘。警察関係者は「過去の鉄パイプ製の密造銃よりも、飛距離が出ている印象だ」と話した。
山上容疑者宅からは、事件に使われたもの以外にも複数の手製銃が押収されており、県警はこれらについても威力を調べる。
手製銃、射程100メートル超か 外壁に穴、高い殺傷能力―安倍元首相銃撃・奈良県警 - 時事通信ニュース
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