私はよく、医療経済について話すときの前振り(マクラ)として、「最近の癌の薬は、とてもよく効くのだけれどべらぼうに値段が高い薬と、大して効きはしないのだけれどやっぱり同じように値段が高い薬に分かれる」と言います。相手は大抵苦笑しますが、反論されることはまずありません。この「大して効かないのに値段の高い薬」の代表は、血管新生阻害剤でありましょう。最初に出たbevacizumabは、奏効率(腫瘍縮小効果)やprogression-free survival(PFS)は改善しますが、滅多にoverall survival(OS)を延長しません。その後出てきたafliberceptやramucirumabは、bevacizumabに比べ効果も副作用も変わりませんが、値段だけは2倍も3倍もしました(afliberceptはその後、ニューヨークの先生方の努力でアメリカでの薬価が下げられた稀有の例になりましたが)。...
効果が高くても低くても値段は高い - m3.com
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