Rechercher dans ce blog

Thursday, December 1, 2022

書評 読書日記:「意識高い系」男性作家をユーモラスに斬る快作 ブレイディみかこ | 週刊エコノミスト Online - 週刊エコノミスト Online

×月×日

 恋愛至上主義という言葉が日本にはある。故・瀬戸内寂聴氏は「恋と革命」と繰り返し言ったことで有名だが、元ネタは太宰治『斜陽』の中の「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」という言葉だろう。

 なぜに日本では恋愛がかくも崇高なものになったのか。恋愛中の人間の判断ほどヤバいものはないし、軽い狂気の状態にある人間を描くことが文学でもなかろう。恋愛至上主義の英訳はLOVE SUPREMACISMらしいが、それだと西洋の人々はアガペー(神の人間に対する「愛」)とかキリストの愛を思い浮かべるだろう。LOVEではなくROMANCEという言葉のほうが適当ではないか。ロマンス至上主義、である。

 そのあたりの日本文学の奇妙な特性を、「ロマンチック・ラブという『病』」と喝破したのがイザベラ・ディオニシオ著『女を書けない文豪(オトコ)たち イタリア人が偏愛する日本近現代文学』(KADOKAWA、1815円)だ。

残り1056文字(全文1459文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら3ヶ月0円

Adblock test (Why?)


書評 読書日記:「意識高い系」男性作家をユーモラスに斬る快作 ブレイディみかこ | 週刊エコノミスト Online - 週刊エコノミスト Online
Read More

No comments:

Post a Comment

高い精度、流れ渡さず 錦織「これが自分」―テニスジャパン・オープン - 時事通信ニュース

[unable to retrieve full-text content] 高い精度、流れ渡さず 錦織「これが自分」―テニスジャパン・オープン    時事通信ニュース 高い精度、流れ渡さず 錦織「これが自分」―テニスジャパン・オープン - 時事通信ニュース Read Mo...