ニューヨーク在住8年目の、久保純子さん。家族や友人との時間、街で見かけたモノ・コト、感じたことなど、日々の暮らしを通して久保さんが見つめた「いまのニューヨーク」をつづります。
「日本よりNYの方が安いものはありますか?」
先日とあるインタビューで聞かれ、私は即答した。「ありません!」

そうなんです。為替レートが1ドル156円(5月28日現在)の今、恐ろしくすべてのものが高い。ごく普通の卵12個パックは5ドル(約780円)以上、ミニトマト1パックは5ドル前後。日本でも雨や寒暖差でキャベツが800円と高騰しているというニュースを見聞きしたばかりだが、そんなキャベツは日常的に1玉5ドルだ。

では、アメリカのお肉は安いのでは?と思われるかもしれませんが、いえいえ、豚肉ミンチは1パック8ドル(約1200円)で、アメリカンビーフのリブアイステーキは、1枚25ドル(約3900円)ほど。とてもではないけれど、ステーキなどは誕生日などのお祝いごとでない限り、家では食べない。外では到底食べられない。レストランでは、さらに18%から25%のチップに税金も加算されるので、家族で外食しようと思うと、相当な出費になってしまうのだ。

日常品ももれなく高くて、トイレットペーパーは、スーパーや薬局よりは少し安いアマゾンでオーダー。それでも6ロールで8ドル(約1200円)。ボディーソープも10ドル(約1600円)で、値段を見て卒倒しそうになる。食べ物も、日用品も、家賃も、すべて感覚的に日本の3倍と言っていいだろう。

こんな風に頭の中でなんでも円換算してしまうので、スーパーに行くたびにため息が出てしまう。そうは言っても、人間、食べなくては生きていけない。落ち込んでもいられない。
ニューヨーカーの避暑地でイチゴ狩り
どうせ大枚をはたくなら、楽しみながら使おう。スーパーに並んでいるイチゴは1パック8ドルほど。それならば、イチゴを摘みに行ったらどうだろう? これからの季節、NY近郊では、イチゴ狩りが旬を迎える。

マンハッタンから車で2時間ほど真東へ走ると、ニューヨーカーの避暑地ハンプトンズに到着する。ハンプトンズは、以前リンゴ狩りをしたロングアイランドの東端にあり、細長い形状で周りを海で囲まれている。夏場は、海水浴に、ワイナリー、フルーツ狩りを楽しめる、伊豆と軽井沢が一緒になったような人気のスポットだ。

ここに、お目当てのストロベリーファームがある。日本でイチゴ狩りというと、ビニールハウスでお行儀よく栽培されているイチゴに、練乳をつけて、食べながら摘んでいくというイメージだが、こちらは屋外に、サツマイモのように、数列に渡ってワイルドにイチゴが植えられている。色も形も大小様々で、地面に這(は)うように栽培されているので、一つ一つ吟味しながら、最高の一粒を摘む。

日本のイチゴよりも酸っぱいが、新鮮さは負けていない。ひとパック詰め放題で6ドル(約940円)は、お得感がある。アウトドアを楽しみながら、お財布にも優しいイチゴ狩りは、恒例行事になりそうだ。
円安直撃! 「恐ろしく高い」NY。どうせなら楽しんで使おう - 朝日新聞デジタル
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